
『さよならバースディ』 荻原 浩

![]() | さよならバースディ (集英社文庫) (2008/05/20) 荻原 浩 商品詳細を見る |
霊長類研究センターで働く真は、
ボノボというチンパンジーの一種である『バースディ』を
実験材料に、プロジェクトに参加していた。
研究の内容は、猿がどれだけ人間のことばを理解出来るか。
コンピューターのキーボードを使って、
バースディの覚えた単語などを増やしていくことに成功していた。
しかし、このプロジェクトのまとめ役である教授が、
一年前に突然自殺した。
そして、同じ仲間でもある真の恋人までもが、
また自殺したのだ。
二人はなぜ、自殺したのか、
真はその真相を、バースディの力を借りて突き止めようとするのだった。
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日光猿軍団のような、猿回しをよく見ることがあるけど、
ほんと、猿って人間に近いよね~。
言葉も分かってる様に感じるし、
喜怒哀楽も人間と同じようにあるのではないかと思う。
もし、猿が言葉をしゃべれるようになったら、
あらゆる動物の言葉も分かる様になるのでは。。。
この物語では、主人公の真と猿の絆が描かれているが、
はたして、この実験や研究を続ける意味はどこにあるのか・・。
と考えてしまう。
動物って、野生として生きるのと、
人に飼われて生きるのと、
どちらが幸せなんだろうな。
最後には、バースディと真はお別れすることになるが、
バースディが、死んだ真の恋人の言葉を代弁。
その最後の言葉には涙が出た。


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