
『ゼロの焦点』 松本清張

![]() | ゼロの焦点 (新潮文庫) (1971/02) 松本 清張 商品詳細を見る |
結婚と同時に東京に赴任することになった鵜原。
結婚1週間、前任先に引き継ぎに行った先で行方不明になった。
夫の行方を追い、禎子は石川県を探し歩いた。
ようやく手がかりをつかんだとき、夫は自殺していた。
だが、周囲に不振な死が相次ぎ、夫の偽名も発覚。
禎子は真実をつかむために事件を追った。
結婚したばかりで、夫が失踪。
しかも、結婚前に偽名で女と同棲していたと分かる。
この結婚はお見合いで、お互いをあまり知らないうちに
結婚してしまった。
戦後、間もない時代の話なので、
通信手段もままならなくて、謎がどんどん深まって、
DNA鑑定なんかも無いから、別人として死んでも分からない。
それが面白さを倍増させてるのかな。
犯人は、もちろん意外な感じなんだけど、
これもまた時代を反映してるのだ。
戦後、アメリカ兵の相手をしていた女性。
今で言う風俗で身を持っていた女性は少なくなかった。
もし、そんな過去を隠しながら、結婚し、地位と名誉を得たら、
過去を暴かれてしまうことを恐れるだろう。
そんな女が愚かにも殺人を起こしてしまった。
まあ、現代だってそうゆう事はあるだろうな。
誰にだって、知られたくない過去、あると思う。
殺人するほどではないですけどね。
あたし???
どうでしょう・・・。


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