
『暗愚なる覇者-小説・巨大生保-』上・下 高杉良

![]() | 暗愚なる覇者〈上巻〉―小説・巨大生保 (新潮文庫) (2009/03/28) 高杉 良 商品詳細を見る |
業界大手の大日生命に勤める吉原は、
社内でも優秀な中堅社員として、将来を嘱望されていた。
ニューヨークに配属されていたとき、社長の愛人の世話を任されたことから、
吉原は将来の大日生命に危機を感じたのだ。
吉原は腐り始めた組織をなんとかしたいと、
真正面からぶつかってゆくが、巨大な組織の前では力足らず。
いったい一人の社員がどれだけトップの経営を改心させることが出来るのか。
久しぶりに感想文を書く。
久しぶり過ぎで、うまくかけない。
この内容がまた、難しくて。
主人公の吉原は、仕事の出来る人間だった。
奥さんも子供もいて、
将来有望で、
ちゃんと愛人までいて、
でも、どんなに優秀な人でも、
会社という組織に足を踏み入れたら、
その歯車にうまく乗らないといけないんだ。
自分のやりたいように出来る地位に立つまでは、
どんなにキタナイことをしても、
トップのいいなりになっても、
ごまをすっても、
なんとかしてトップ人事に食い込まないといけないのね。
結局、吉原は正義感のある性格がジャマをして、
それが出来なかった。
社長のやり方はおかしい!と言って、辞表を出してしまった。
奥さんとしてみれば、
一流の会社で、出世してくれてて、
給料も申し分なく、
このまま定年まで、おとなしく働いてくれればいいのだけどね~。
それにしても、
大きい会社になっちゃうと、
トップがどんなに腐ってても、
会社として成り立っちゃうんですね~。
っつことが分かっちゃった本でした。


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