
『ストロボ』 真保裕一

![]() | ストロボ (新潮文庫) (2003/04) 真保 裕一 商品詳細を見る |
カメラマン喜多川、50歳。
ある写真を撮るために、とある病院へひたすら走る。
どうしても、撮らなければならないのだ。
カメラマンとして、振り返る。
歳を重ねるに連れて、何かを忘れてしまっていたのだ。
40代、30代、20代と、自分の人生をもう一度、
自分の撮ってきた写真と共に振り返る物語。
写真を趣味にしたり、仕事にしたりする人がいる。
で、その写真を評価する人もいる。
私には、写真をみたところで、「これはいい写真」とか、
「ダメな写真」とか、全然分からないけど、分かる人には分かるんだろう。
最近では、戦場カメラマンの渡辺陽一さんが、あの何とも言えないキャラで、
人気ものになったけど、実際、彼の写真がいいのかそうじゃないのかって
よくわからない。
渡辺さんが、戦場で暮らす女性や子供達を撮った写真を何枚か比べて、
これは失敗作です、って言った一枚を見せられても、そうかな~って思うし。
この本の主人公は、自分が関わった人達の撮った写真から
その人の心をつかみ、理解しようと努力する。
自分も人に気持ちが伝わるように撮ることで、人に認められたいと思う。
カメラや写真という物を熟知してる人にしか、それは分からないのだろうな。
この主人公が、人生の中でターニングポイントになる出来事を
振り返るのだが、涙が止まらないシーンが2ヶ所ほどあって、
事務所で読んでるのに、困った。
鼻水がジュルジュルしちゃって。
一緒に働いてるこしずに気付かれなくて良かった、なんか恥ずかしいジャン。
写真や絵を見て、いいな、って思える感性を身につけたいですね。
わたし、右脳があまり働かないタイプだから無理かな~。


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