
『タブー』 山崎洋子


『タブー』 山崎洋子
妻を殺された男、友田俊明の元に、フリーライターの有藤久美が、
「あなたの奥さんは、実は私なんです。」
と言ってきた。
友田の妻、里沙は、なぜ他人の名前を名乗って、結婚までしたのか。
そして、妻がなぜ、殺されてしまったのか。
長期の海外生活から帰ったら、自分が知らないうちに結婚してて、
しかも殺されていた、と知ったら・・・。
有藤久美(里沙)の名を名乗って生活していた妻だが、
波瀾万丈な過去を持っていた。
過去の自分を捨てたい気持ちから、また、今の自分のまま生きたい気持ちから、
そうゆうことをしてしまったのだ。
殺されてしまったのは自業自得なんだが、
本当の里沙のほうも、知られたくない過去があった。
二人の触れられたくない過去(タブー)が重なり、交差して、こんがらがって、
悲劇を生んでしまったのだ。
この話、一番かわいそうなのは、夫の友田俊明だった。
人間不信になるだろうな。
久しぶりに普通のサスペンス読んだな~。


にほんブログ村