
『東京島』 桐野夏生

![]() | 東京島 (新潮文庫) (2010/04/24) 桐野 夏生 商品詳細を見る |
無人島に漂流した日本人と中国人、32人の中に女が一人。
その女は、不自由な中でも、まるで女王様気分でいられたのが一変、
日本人を裏切って、中国人達と脱出をはかったことから、立場が悪くなる。
それでも、悪賢く、命をはりつつ、たくましく生き抜く姿。
また、ほかの男達のそれぞれの生き方、死に方。
極限状態で何年も生きなければならないと知ったとき、
人はどんな行動に出るのか、リアルに描いてる。
戦争がらみの話や、無人島の話は、何冊も読んでるけど、
なかなか現実味はないので、興味本位だけで読んでる。
でも、もし、自分がこの立場に立ってみたら、って考えたら、
主人公達のようにはなれないと思ってしまう。
自殺しちゃうかもな~、って簡単に考えてる。
でも、現代人だって、いきなり何にも無いところに放り出されても
生き抜く力があるんだ、って思わせてくれた。


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