
『四十回のまばたき』 重松 清

『四十回のまばたき』
重松 清
売れない翻訳家の圭司は結婚7年目で
妻を事故で亡くした。
冬になると眠ってしまう奇病を持つ妻の妹は
これまでもそうだったように圭司の家で冬を過ごす。
しかし、彼女が知らない男の子供を妊娠してしまう。
圭司と妻の妹はある作家との出会いによって
心を動かされることになる。
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圭司の妻は、不倫をしていて、
不貞からの帰りに自動車事故で亡くなった。
夫婦関係が悪かったわけでは無かったが、
不倫の事実を知ってもそれほどショックではなかった、
と思うようにしていた?
圭司が翻訳した本がベストセラーとなり、
作家が来日することになった。
その作家がまた変わった人物だったのだが、
なぜか、圭司と、同居している義理の妹とは、
仲良くなっていく。
共通点が『上手く泣けない』
だったからなのかな。
圭司が最後には
妻のことで自然に泣けるようになったのは、
その作家の本当の心が見えたからなのか。
人は何かしら、穴がある。
自分に足りない物だったり、
辛み、悲しみや、
後悔だったり、
懺悔だったり、
でも、無意識にその穴は自分で埋めてる。
そうすることで気持ちのバランスを取って
生きているのかも。
だけど、その穴を上手く埋められない人がいる。
そしたら誰かに埋めて貰うか、
意識的に埋める方法を見つけるしかない。
その方法を教えてくれたのが、
海外からやってきた作家だった。
その作家はどうして二人に親身になったのか
よく分からないで終わってしまったけど、
確実にその3人は意図して出会って結びついた
のだろうなと思う。
私は無意識に穴を埋められるタイプ
だと思っているけど、
もしも、このさき、
どうしてもをふさぐことが出来ずに苦しんだときは
この本を思い出して
『四十回のまばたき』
をやってみようかと思う。
なんだかちょいと解釈の難しい内容だったなあ~。。。