
『ケモノの城』 誉田哲也

『ケモノの城』 誉田哲也
警察に「私を保護してください」という電話がかかってきた。
現場に着くと、10代と思われる少女が明らかに暴行され、
着の身着のままの姿で立っていた。
監禁されていたらしく、逃げてきたのだ。
調べていくうちに、他にも、女性が一人いることが分かる。
一体、そこでは何が行われていたのか・・・。
史上最悪な監禁殺人事件が、ここで明らかになる・・・。
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これは、日本で実際に起きた事件がモデルになっている。
2002年に北九州市で起きた凶悪監禁殺人事件だ。
本の内容がすべて事実というわけではないが、
おそらく、それくらい残虐なことが行われていたのだろう。
って、思いながら読んだけど、
サイコパスな人間が、自分の思い通りに人を操って、
傷つけて、いたぶって、服従させ、レイプし、
最後には殺すに至るほどのリンチ。
目をふさぎたくなるような内容が、次から次へと・・・。
たぶん、私、
読んでるときの顔、やばかったと思う。
眉間にしわ寄って、痛い気分になって涙目になってたと思う。
虐待を受け続けていると、
精神がおかしくなって、多重人格とかなったり、
逃げられるのに逃げないとか、
そんなふうになるみたいだけど、
それならまだマシ、というか、
もしかしたら、やられていた自分が
今度は加害者になってしまう、
ってことが起きるのだ。。。
そこまで精神がおかしくなる、と言うか、
そうゆう性質が感染すると言うか・・・。
自分も人を傷つけて楽しむようになってしまうのか・・・って。
とにかく、これが、
本当にあった話かもしれない、
って思うと、ぞっとする話だった。