
『美しき凶器』 東野圭吾

『美しき凶器』 東野圭吾
日本の元有名アスリート4人、
ある屋敷に侵入し、あるものを盗もうとしていた。
あるものとは、かつてのドーピングの証拠だ。
だが、家主に見つかってしまい、
4人は家主を殺し、屋敷を放火してしまった。
しかし、その後、
何者かによって、4人のうち2人が次々に殺されてしまう。
それは、とてつもなく強靱な身体の持ち主。
いったい、その人物にはどんな秘密が隠されてるのだろうか。
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読みやすかった~。
安定の東野圭吾ね。
東野圭吾は、時々入れたくなる、
インターバル的な感じだよね。
この物語は20年前に書かれてるみたいだから、
まだ、携帯も出てこない時代で、
ドーピング、という言葉すら、なじみがなかった時代
だったのでは・・・?
そんな中、凄い内容だったわ。
4人のスポーツ選手、競技はバラバラだが、
ある一人の研究者によって、極秘にドーピングがなされていた。
それぞれ、その性質に合ったやり方でのドーピング。
当時は検査でかいくぐれていたので、発覚しなかったが、
4人が引退してしばらくたって、いよいよ、それが発覚しそうになっていた。
華々しい記録と名誉を手に入れていた4人なので、
過去のこととはいえ、発覚を恐れていたのだ。
研究者の先生の自宅で証拠となるデータを盗もうとしたのだが
上手くいかなかった。
火事になってそれは燃えてしまったと安心していたが、
その、一部始終をある女に見られていたのだ。
ネタバレします。
女は、さらなる新しいドーピングの実験台にされていて
屋敷の離れにかくまわれながらトレーニングしていたのだ。
なぜだか、女は、研究者の先生の死を知り、
4人に復讐をするのだ。
なぜだか、、、っていうのは、
最後に分かるんだけど・・・・。
切ないことでしたよ。
女のドーピングというのは、
妊娠すると体内で発生する成分が、・・・・
あれ、なんだっけ??
読み直すのめんどくさいから割愛するわハハハ。
とにかく、妊娠しては堕ろし、妊娠しては堕ろし、
を繰り返して、とんでもない肉体を作り上げる、
というものだった。
すげ~~~怖くない????
その妊娠がね~~、結局、
その研究者の子だったってことよね~~~。。。
愛し合っていたのかもしれない、
ってことよ。
でも、産ませてはもらえなかったわけで。。。
そのなんとも言えないむなしさが、
最後の最後に、胸にズドンっと来たね。
今でも、知らないところでドーピングの研究は行われてるのだろうか。。。
化学と化学のいたちごっこ。
アスリートが記録を出し続けるって、大変だよね~~。。。
県大会に出たよ~って言ってるくらいがちょうど良い。と思うわ。