
『読めない遺言書』 深山 亮

『読めない遺言書』 深山 亮
傷害事件を起こした後、
ほとんど会うことなく音信不通だった父親が
孤独死したとの連絡が来た。
父が住んでいた部屋を整理に訪れた竹原は、
そこで父の遺言書を見つける。
遺言書には、知らない名前の女に
全財産を譲る、と書いてあった。
その真相を確かめていた竹原は
トラブルに巻き込まれる。
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竹原は、自分が中学校の教師であるために、
前科者の父親を見放していた。
教師だからこそ、
自分の中にある卑怯な性格がするせなかったり、
でも、教師として、それなりに全うしていると自負している面もあり、
いろいろと葛藤があったのだ。
そんな中、出会ってしまった、
ボランティアでホームレスに炊き出しをしている女性、
その女性が、父の遺言書に書いてあった人だ。
竹原は、あろうことか、
その女性にどんどん惹かれていく・・・。
恋は盲目ですのね~~。
私なんか、最初からもう、
この女、胡散臭い、って思ったわよ。
(ま、まあそうゆう物語です。)
も~~~、竹原さん、騙されてるよ~~!!
ってイライラしながら読んでた(笑)
父親の遺産なんかたいしてないのだから、
どうして父はそんな赤の他人に・・・。
自分が死ぬとき、
一番に思いを伝えたい人って、
誰だろうね~。
自分が生きた証をだれに引き継いで貰いたいか、
それで自分の人生が誰かに役に立ってくれるなら、
赤の他人だろうがなんだろうが、
活かされるなら良いのでは?
って思う。
父親は、きっと、
自分が全う出来なかった人生を
その人に、夢のために活かして貰いたかったのだ。
自分の時よりもずっと、光り輝く人生にして欲しかった。
のね~~~。
最後にやっと読めたわ、この遺言書。