
『みんな邪魔』 真梨幸子

『みんな邪魔』 真梨幸子
昔、少女漫画『青い瞳のジャンヌ』は
少女達の心をわしづかみにし、
熱狂的なファンがたくさんいた。
お茶会を開いているオバサン達6人、
『青い瞳のジャンヌ』の登場人物さながら
オシャレをして、コスプレもする、
漫画の妄想に浸って夢の時間を過ごしている。
この6人は『青い瞳のジャンヌ』のファンサイトから選ばれた
熱狂的なファンであり、ファンクラブの運営も行っている役員だ。
そんな中、役員が次々と殺されていく。
それは『青い瞳のジャンヌ』の呪いなのか・・・。
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結局は、
現実から逃避したいと思っているオバサン達が、
心のよりどころを見つけ、妄想に浸り、
でも、心のバランスが崩れてぐっちゃぐちゃになる、
って話だったな~。
お金もないのに無理してお茶会に参加してるオバサン、
旦那のDVに悩むオバサン、
息子の引きこもりに悩むオバサン、
嘘ばかり言ってお金をだまし取るオバサン、
不倫相手の子を身ごもってしまうオバサン。
みんな、どこか、心が病んでる。
だから、何か好きなことに没頭して
のめり込んでしまうのかな。
宗教と一緒だね。
私は今のところ、
心が病んでる、ってことは無いと思うから、
変な集団に引き込まれる事は無いだろうけど、
本当に辛く、現実を見たくない状況に陥ったときは、
何かにすがって覚醒したくなるのかも知れないな。
この物語、最後にびっくりな事実が分かる・・・。
イニシエーションラブみたいな、
「え!そうだったの?」ってやつ。
だから、もう一回読んでしまった・・・。