
『ボクの妻と結婚してください。』 樋口卓治

『ボクの妻と結婚してください。』
樋口卓治
放送作家の三村修治は45才。
妻と小学5年生の一人息子がいる。
修治は人生最後の企画を打ち立てようとしている。
それは、妻の結婚相手をさがす、と言うこと。
修治は膵臓がんで余命6ヶ月と診断されてしまったのだ。
自分が死んだら残された妻と子供はどうなってしまうのだろう、
そう考えた修治は、死ぬ前に何が出来るだろうと、
考えた末に思いついたことだった。
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いい話だった~。
働き盛りの男が突然の余命宣告。
でも、テレビのバラエティなどの番組作りをしている彼は
自分と家族の残りの人生も
おもしろおかしくプロデュースしてやろう、
って前向きに準備し始めるのだ。
自分の愛する妻に結婚相手を・・・ってね、
なかな思いつかないことだよ。
またこの夫婦が良い夫婦なんだよね。
日常生活にユーモアがあって、
いつも笑顔でいる。
夫の仕事が忙しくて会話もままならないけど、
冷蔵庫のおかずとか、財布の中のお札とか、
ちょっとしたところでお互いの存在、
気遣い、ユーモアを感じられる、
そんな見えない何かでつながってる夫婦なのよ。
夫が結婚相談所で見つけた妻のお見合い相手に、
妻の良いところをたくさん教えてあげて、
もう、涙なしではいられませんでした。
夫の計画を知って、妻は最初は激怒したんだけど、
夫の気持ちが分かり、
じゃあ、この際、お見合いしてやろうじゃないの、
って、
夫には内緒に、
お見合い相手と組んで、
本当に結婚してあげるフリをするのだ。
夫は、まんまと騙されて、
妻が、自分が死んだ後も新しい旦那と結婚して幸せになる、
って信じて安心しながら死んでいく。
泣いちゃうでしょ?
カフェで鼻じゅるじゅるしながら読んでましたよ。
これ、ウッチャンナンチャンのウッチャンが主演で
舞台になってたみたいです。
見たかったわ~。