
『幻夜』 東野圭吾

『幻夜』 東野圭吾
阪神大震災によって崩壊した自宅、
そのがれきの下敷きになりもがいている男、
雅也はその男の頭を殴り、殺した。
ふと振り返ると、1人の女がこちらを見て立ちつくしていた。
見られたのか?
その女の名は美冬。
なぜだか美冬は雅也の味方になり、
一緒に東京に行こう、と誘ってきた。
美冬はなぜ雅也の味方になったのか、
美冬の正体は一体何なのか。
全てが分かった時、雅也はどうするか。
『白夜行』を彷彿とさせる驚愕の物語。。。
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そうなのよ、『白夜行』の雪穂、
あの悪女がまた現れた、
そんなお話です。
(というか、美冬って、もしかして雪穂?
って思う場面がチラホラ・・・・・。)
美冬は美しく男を魅了する賢さをもつ女。
男を利用してのし上がり、
セレブの座を勝ち取るのだ。
そのために、自分に不都合な人は
徹底的に排除する。
あらゆる手を使い、
陥れたり、殺したり。
普通の生活で平凡に暮らすだけでも充分楽しいと思うのに、
どうして美冬はそこまでしてのし上がりたいのだろう。
自分を捨て、人を不幸にしてまで・・・・。
本当にそれで美冬は幸せなのだろうか。
なんだか、最後はむなしさだけが残るお話でした~。