
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』上下 村上春樹


計算士として働いてきた私と、
夢を読む仕事を頼まれた僕、
この二人の不思議な世界が同時進行していく。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
実は、この本、
乳がんの手術で入院する前に読み終わってたんだけど、
なにせ、村上春樹、
ファンタジーが過ぎるっつうね、
説明するのが難しくてココまで引っ張っちゃったよ。
計算士の仕事をしていたが、
頭の中を操作されてしまっている男。
過去の記憶が無く、
高い壁に囲まれた国で暮らすことになった男。
どちらもわけが分からない話なんだけど、
それがまた引きつけられるんだわ。
わけが分からないから何が起きたも不思議じゃない、
そんな世界の話だから自然と受け入れられる自分がいるのね。
にしても、最後はどうもスッキリしない、というか、
まあ、完結してはいるんだけど、
(ここからちょ~~ネタバレ)
結局、(全然違う世界にいる)二人とも消えて無くなっちゃう。
無くなってしまえばもう終わり。
せっかく、それまで
この二人はすごいいろいろと頑張ってきたのに、
そのがんばりの先にあるのが夢とか希望じゃないんだもん。
自分という存在が消えて無くなるのが分かっていても
やらなければならない事があって、
そしてやり遂げる。
何のために?誰のために?
いろいろと問いかけてきちゃうよ、これ。
気持ちがモヤモヤしたわ~~。
村上春樹の小説って、そうゆうところが
「な~んか読みたくなる」
ところなんだろうね~。
入院前に読んじゃって、良かったのか、そうじゃなかったのか・・・。