
『火の粉』 雫井脩介

![]() | 火の粉 (幻冬舎文庫) (2004/08) 雫井 脩介 商品詳細を見る |
元裁判官、現在大学の講師をしている梶間勲が、
二年前、殺人事件の裁判で無罪を言い渡した男が、
突然、隣の家に引っ越してきた。
何かと世話を焼いてくれたり、家族に良くしてくれたりしているのだが、
同居している梶間の長男の嫁だけはその男を胡散臭いと感じていた。
ある時、寝たきりのおばあさんが自宅で亡くなった。
食べ物をのどに詰まらせての事故と断定されたが、
その頃から、梶間家では不可解なことが起きるようになる。
同時に、近所で不審な男がウロウロしているのを見かける。
一体、隣の男は本当にいい人なのか、それとも・・・。
そして、不審者は何者なのか・・。
最近もあったよね、えん罪事件。
その被疑者になってしまった人のその後の人生とか、
考えると大変なことよね。
もし、本当にやってないのだとしたら、かわいそう。
でも、実は本当に犯人なのに、無罪とされてしまった犯人がいたとしたら、
それは恐ろしいこと・・。
その裁判で無罪を言い渡した裁判官と、被告人が
後に再会し、仲良くなるようなことが本当にあるのかしら。
あるかもね~~~。
この物語は、
元裁判官の妻の目線と、
元裁判官の長男の嫁の目線
でほとんどが構成されてる感じ。
見えない何かに家族が脅かされていく恐怖が
すごく面白かった~。
近所に住むすごく人のいい人って・・・・。
今一度、
皆さんのお隣に住む人が、
本当にいい人か・・・
疑ってみては・・・・?
なんちって。