
『光』 三浦しをん

![]() | 光 (集英社文庫) (2013/10/18) 三浦 しをん 商品詳細を見る |
ある島で地震が起き、大津波が襲ってきた。
中学生の伸之、彼女である美花、幼なじみの輔、
灯台の番人、旅行で訪れていた男の5人だけが生き残った。
島を離れる前の夜、
美花にいたずらをしようとした旅行者を、
伸之は美花を助けるために殺してしまった。
このことは二人の秘密になった。
だが、誰も気付かない、誰も知らないであろう秘密を知ってる物がいた。
20年も経ったあるとき、伸之の幸せな生活を脅かす、その男が現れた。
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津波で何もかもを失い、
しかも、罪を犯してしまった伸之は、
過去のことは誰にも話さず、
結婚し、子供も出来たけど、
本当に幸せではなかった。
一緒に島を離れた当時の彼女は、
女優として大成功している。
自分は絶対にあのことを誰にも知られてはならない、
彼女のためにも・・。
と思っていた伸之だったが・・・。
秘密をなんとしても隠し通そうとする伸之が取った行動とは。。
また、誰にも気付かれないように殺人を犯すこと。
奥さんの浮気を知らぬフリをすること。
家族との生活を無理にでも幸せに保つこと。
だった。
何となく納得がいかないラストではあるが、
まあ、それが一番いいのかなとも思うラストだった。
好きな人のために、別の女性と幸せに暮らすフリをするというね。
しかも、その好きな人は、実は伸之のことなんて・・。
それでもいいと思うならそれでいい。
それが、誰も傷つかない方法なんだと思った。


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