
『オーデュボンの祈り』 伊坂幸太郎

![]() | オーデュボンの祈り (新潮文庫) (2003/11/28) 伊坂 幸太郎 商品詳細を見る |
なにやら見知らぬ島で目が覚めた伊藤は、
その島が孤立した島だと言うことを知る。
その島には、嘘しか喋らない画家や、
未来を全て知っていて話しが出来るカカシ、
銃を持っていて人を自由に殺せる桜という男もいる。
伊藤はそんな不思議な島で起こる出来事を見たり聞いたり、
解決しようとする。
どうしても違和感があるこの島、何かが足りない。
唯一足りない物、それが何かが分からなかった。
カカシによると、
どうやらその足りない物は伊藤が持ち込むことになってるらしい。
足りない物とは一体何なのか・・。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
未来が分かる、というカカシが中心にこの島が成り立ってる。
でも、そのカカシは何者かにバラバラに壊されてしまい、死んでしまった。
カカシがいなくなった島の人々の心の支えはどうなっちゃのか。
カカシは、自分が殺されることも知っていた。
なので、自分がいなくなった後の島の人々の為に、
伊藤という男にそれを託したのか・・。
伊藤は、島に足りない物が何なのかを知ることになるが、
それは、伊藤が意図していないひょんなことで島にもたらされた。
ネタバレしちゃうよ~。
それは、
音楽だった。
この島には、音楽、が無かったのだ。
音楽・・。
音楽という物がこの世に無かったら、
どんな風になるんだろうね~~。
リズム、旋律、歌。
弦がはじく音。
皮が撥ねる音。
鉄を叩く音。
木を叩く音。
筒から抜ける音。
そして、生き物が発する息、声。
そうゆう音が合わさって、初めて音楽が産まれるんだよね。
音楽って、私が産まれたときからあるから、
考えもしなかったけど、
最初に、『音』という物に気付いた人間って、
なんかすごい、って思った。
音には高さがあって、
リズムには一定の方式があって、
そして、それを五線譜に表したのは、人間で、
あ~~~、なんだ~~~~!!
音楽って、すげ~~な~~~~!!
この小説は、人間が生きていく為に、
なくてはならない物なんだな~って思う作品だった。


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