『永い言い訳』 西川美和
幸夫は妻を不慮の事故で亡くしたが、
実はそのとき自宅に女を連れ込んでいた。
有名作家でもある幸夫はマスコミに悲劇の夫と
言われるが、罪の意識もあり、微妙な心持ちだった。
そんなとき、妻と一緒に亡くなってしまった妻の友人の夫から
2人の子供の面倒を見て欲しいと頼まれた。
子供のいない幸夫が、母親を亡くした2人の子供との関わりで
何かを感じはじめる・・・。
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はい、最後の方はやはり、泣いちゃいました。
幸夫は妻との関係がぎくしゃくしていたし、
どうも、家族の絆とか、愛情とかには
疎い性格だったから、
急に、子供の面倒を見るなんてことになっても、
さて、どうしたもんか、
なんだけど、
それがまた、お母さんを失ってしまった子供たちには
ちょうど良かったのかもしれない・・・。
可哀想な子と思わず、
そばにいてあげてるだけで、
お互いに良い距離感で、
互いを尊重しつつ、
互いに成長する心。。。
って感じかな。
自分は妻に愛情を注ぐことが出来なかったけど、
この子供たちと父親から何かを学んだ、
これからもずっと、この家族との関わりを持ちながら、
自分も、人間らしく、心で人と向き合える気がする。
そんな終わり方だったね。
作家としてスランプに陥っていた幸夫は
今までとは違った目線で書いて行けそうだ。
なんか、これ読んで、海老蔵と子供たちのことを思い出した。
幼い子供が、母親を亡くして、
でも、父親は忙しく、実際に面倒を見ているのは
親では無いことが多いだろうな、って思うから
でも、子供って、両親から深~~い愛情をもらっていたら、
しっかりとした心を持っていて、
小さいながらも事実を受け止めて、
立派に生きていけるのかな、
と思う。
海老蔵の子供たちも、
周りの大人たちに助けてもらいながら
きっと、立派な大人に成長してくれると信じたいです。