妻に逃げられ、仕事も失い、一文無でホームレスになってしまった男が、
一攫千金、競馬で大金を手にしたのをきっかけに、
ホームレス仲間二人を従えて宗教団体『大地の会』を立ち上げた。
それが瞬く間に信者が増え、信じられないような成功を手にする。
しかし、偽りで固めてしまった土台が、少しずつ、
一緒に頑張ってきた仲間との亀裂へと変化しはじめたのだった。
はい、久しぶりの感想文です。
こんなはずではなかったのに、と、
なぜかホームレスへと成り下がってしまった男が、
悶々と、また、はい上がる野心を持っていて、
運が味方して、本当にはい上がってしまったってお話、
なんだけど、
面白かった~~。
道ばたで占い師をしているホームレスと仲良くなり、
すごい美貌の持ち主の大男のホームレスを仲間に引き入れ、
心理学や、ネット社会をうまく利用して、信者を集めていった。
人の心なんて、いとも簡単に操れるんだ~、
って思ってしまう。
私でも新興宗教設立出来るんじゃね??
なんてね。
心理戦で人の心をつかんで、
神秘な物を一つ、でっち上げておけば、
なぜか、弱った心になってしまっている人というのは
そんな得体の知れない物や人にすがってしまうんだね。
こんなのに引っかかって騙されるなんて、バカだな~、
て思いがちだけど、
こんな私でも、
お正月に占って貰ったときの、
「大病しても復活して、長生きする。」
って言葉をまんま信じてますから~~。
信じる物は救われるってな。
もしかして、私も宗教にはまる口かしら・・。
本の内容にもどる。
(ネタバレしちゃうからね~~。)
すごく信者が集まっちゃって、
どんどん規模を大きくして、
大成功を収めるようになっちゃったんだけど、
主人公の男は、ちょっとしたほころびから、
それまでの努力がたちまち崩れて行っちゃうのよ。
団体の方はそんなこととは関係なく運営されていくのに、
団体を作った本人は、一緒にやってきた仲間に裏切られ、
最後には結局、元のホームレスに戻ってしまうと言う・・。
この人がいたから出来たことなのに・・・。
なんか、
せーるすまんが、お~~~~ほっほっほっほ、
って笑っちゃうような話だったよ。
面白かった。
主人公は、ホームレスに戻ってから、
体調が良くなるんだわ。
それまで、ストレスで死にそうだった。
大金を稼ぐために身を削り続けるのか、
ホームレスでも良いから、ストレス無く健康でいるのか、
どっちを選択します?