
『母の遺産』 水村美苗

![]() | 母の遺産―新聞小説 (2012/03) 水村 美苗 商品詳細を見る |
主人公の美津紀は50歳を越えてもずっと、
母親のワガママに振り回されて生きてきた。
その母親が、いよいよ、やっと、死んでくれる。
姉は夫も子供もいて、少し体が弱いため、
母の面倒はほとんど美津紀が見ていた。
美津紀は夫がいるが、どうやら夫は
不倫相手と一緒になりたがっているようだ。
母の死後、50代にして自由を手に入れた美津紀は、
夫のこと、これからの生活のことをゆっくり考えるため、
一人旅に出る。
旅の中で、いろんな人に出会い、
そして、今までの自分の人生、これからのことなどを、
じっくりと考え、結論に至る。
美津紀のこれからの未来が明るく見えてきたのだった。
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自分の母親に対して、
早く死んでくれないかしら・・・、
なんて、思うのは、よっぽどのことだよね。
この母親にはたくさんの資産があったから、
亡くなった後には多額の遺産が手に入ることになっていたけど、
だからといって、実の親の死をずっと願って生きてるというのは、
寂しいモンだ。
この主人公にとってはお金が欲しいわけではなかった。
とにかく母親の呪縛から逃れたかった。
あ~~~、娘にそんな風に思われたくないよな~~。
遺産はご褒美だ。
主人公は一人になって、
ご褒美でマンションを買い、
悠々自適の一人暮らしを始められた。
悠々自適の一人暮らし・・・
やってみてぇ~~~~!!!


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